文在寅（ムン・ジェイン）大統領の妻・金正淑（キム・ジョンスク）氏が、先月のエジプト訪問時に非公開でピラミッドを観光していたことが物議を醸している。2月3日、韓国・中央日報が報じた。

記事によると、文大統領夫妻は先月19～21日、中東3カ国外遊の最後の訪問地としてエジプトのカイロを訪れたが、金氏はその間にエジプト側からの要請によりピラミッドを観光していたという。夫妻が宿泊していたホテルはピラミッドから車で30分ほどの距離にあり、文大統領は別のスケジュールのため同行していなかった。

金氏は20日、エジプト大統領夫人との面会の場で「エジプトは歴史の授業で必ず学ぶスフィンクスやピラミッドなどの古代文明の発生地なので、ずっと憧れの地だった」と語ったとのこと。大統領府の関係者は3日、同紙記者との通話において「観光の活性化目的で実施された」とし、「エジプト政府側からコロナ禍の状況を考慮し、日程を非公開として要請され、それに応じた」と説明。「現地には1時間ほど滞在したが、エジプト観光部長官が同行していた。日程は非公開だが、公式日程のため大統領府の公式記録にも残した」と話したという。

大統領府は、文大統領の中東3カ国訪問に随行した職員の中から新型コロナウイルスの感染者が多数発生した事実を遅れて公表し、波紋を呼んでいた。

韓国のネットユーザーからは、「国民には旧正月も移動するなと規制しておきながら、自分たちは飛行機に乗って楽しく旅行していたんだね」「国民が家族や友人に会うのも自制させ、全国を防疫パス地獄に陥れておきながら自分はピラミッド？あきれて笑える」「エジプトからすれば、ピラミッドなんて特に宣伝する必要はないはず。コロナ禍前は年間1400万人も訪れていたんだから」「エジプト側からの要請なら、なぜ非公開にするの？国民をばかにしている」など、大統領夫妻に対する批判の声が多く寄せられている。

一方で、「仕事でエジプトに行ったことがあるけど、あそこでは礼儀としてピラミッドを訪問させられるよ」「むしろ行かない方が問題では？」など、擁護するコメントも見られた。（翻訳・編集/丸山）